七月中旬、夏が突然訪れました。昨日まで空を覆っていた梅雨雲が退いたかと思うと、朝から強い日差しが道路や建物を照らし、街全体が一気に熱を帯び始めます。少し前まで雨の匂いを含んでいた空気は、いつの間にか乾いた熱気に変わり、外へ出た瞬間、身体を包み込むような暑さに驚かされます。本日から、医療科学類の実習がスタートしました。建物の間の移動で暑さを十分に堪能しました。
筑波山の姿は、青く霞みながら遠くに浮かんでいます。春や秋には澄んだ輪郭を見せる山も、この時季には陽炎の向こうで揺らぎ、近くにありながら遠い存在のように感じられます。研究学園の広い道路では、強い光がアスファルトに反射し、並木の影だけが細長く伸びています。自転車で行き交う学生や、バスを待つ人々の姿にも、急な暑さへの戸惑いがにじみます。
大学構内では、木々の緑が一段と濃くなり、蝉の声が急に増えてきます。つい数日前まで静かだった林から、いくつもの声が重なって聞こえると、季節が迷いなく盛夏へ進んだことを知らされます。窓の外に広がる強い光と、冷房の効いた室内との間には、大きな隔たりがあります。忙しく仕事を続けていても、ふと外を見た瞬間、夏の圧倒的な力に意識を奪われます。
急に暑くなった七月中旬は、身体にも心にも季節への準備を求めます。無理に夏の速さへ追いつこうとせず、木陰で立ち止まり、水を飲み、風を探すことも必要です。筑波山を望む街のなかで、突然始まった夏を受け入れながら、自分の歩幅を少しだけ早めて過ごしていきたいと思います。





