岩田卓助教が着任しました

東京大学 大学院医学系研究科 分子構造・動態・病態学講座より、岩田卓助教が着任しました。

着任のご挨拶

2021年3月1日付けで、筑波大学医学医療系生命医科学域解剖学・神経科学研究室の助教に着任させて頂くこととなりました、岩田卓です。よろしくお願いします。

もともと私は子どもの頃から“変なこと・面白いこと”をするのが好きでした。なんとなく。大阪出身ということもあってか、変なことをするとクラスメイトに喜ばれたことは確かです。子どもながらに注目を浴びることがうれしかったのかもしれません。それから、理科が好きでした、いや、理科というよりも夏休みにあった自由研究、これに熱中していたのをよく覚えています。なにをやってもいい、掘り下げ方も自由、そしてそれを発表する機会があるということに、自分でもよくわからない、内なる闘志がメラメラと湧き上がるのを感じていました。変な子どもです。

自分を表現することのできる仕事はいまの世の中にはたくさんあるかと思いますが、研究者もその1つかと思います。私は主に「記憶」に関する研究を行っていますが、これについても“自分らしさ”、“変なこと”、“面白いこと”を追求することは研究者として行儀が悪いということにはなりません。「どのように脳は記憶を獲得し、想起するのか?」、「なぜアルツハイマー病になると記憶を思い出せなくなるのか?」などの問いに対して現行の生命科学・神経科学は根拠をもって答えを出すことができるのは確かです。しかし残念ながら、依然として「記憶」に関する謎は多く、現在の医療では治療することの難しい精神疾患及び神経難病が存在しています。つまり、生命科学・神経科学が持つ様々な、もっともらしい「答え」は不完全なものであり、各々の研究者が持つ“その人らしい”、“変な”、“面白い”「答え」に未来の神経科学を発展させる可能性がないと断定することは誰にもできません。ここに研究することのおもしろさが詰まっていると私は考えています。

筑波大学では、肉眼解剖実習、神経解剖実習やニューロサイエンス学位プログラム等を中心に担当させて頂きますが、よりよい実習講義を行うとともに、ともに面白いことを目指す方々と一緒に研究することを楽しみにしております。

よろしく御指導、御支援を賜りますようお願い申し上げます。

2021年3月1日 岩田卓

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Medical technology and communication network concept.

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