2024年新春の挨拶

明けましておめでとうございます。

元日に起きた能登半島地震により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された方、ご家族及び関係の皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地の復興支援のために尽力されている方々に深く敬意を表します。

当研究室は2015年7月に発足し、9回目の正月を無事迎えることができました。この場をお借りして、旧年中お世話になった方々にお礼を申し上げます。

2023年は、私たちの研究室が所属する人間総合科学学術院人間総合科学研究群ニューロサイエンス学位プログラムが発足して4年目となりました。感性認知脳科学専攻(医学・心理学・芸術の研究室からなる学際科学)で培ったものを基礎として、大学院組織としての充実が、より一層進みました。カリキュラムも練り上げられ、今後もより洗練されたものへの昇華されていくものと期待しています。国内外からの受験者数が増えつつあり、神経科学の専門家を目指す学生が今後さらに参加してくれることと思います。

フロンティア医科学学位プログラムは、国内に先駆けて設置された医科学修士課程です。現在は、磯辺 智範 プログラムリーダーの下、学内の医療科学類や生物学類人間生物学コースをはじめとして優秀な学生が集う場となっています。医科学の基礎と応用を取り扱う高度な教育研究を通して、医科学に関する幅広い知識をもち、優れた学術研究を計画実行できる研究者の錬成を目指しています。

医学学位プログラムは医学全般に関する広い視点をもって学術研究を行い、研究成果を広く社会に還元できる人材を養成するプログラムです。ヒトの一生で生じる生命現象の包括的・根本的理解や、その中で生じる疾病の克服に向けた予防・診断・治療の開発が含まれています。この学位プログラムでは、修士課程や医学類6年間で学んだことをより深化させ、優れた医学・生命科学研究者となることを全力でサポートします。

学類教育では、2022年度より武井が医学群医学類長を拝命しました。医学群長である田中誠先生と協力して医学類の教育が滞りなく行われるように努めます。医学群の講義・実習は、コロナ禍で対応を迫られたオンライン講義をヒントにオンサイト・オンラインを融合しています。講義のアーカイブ化や講義資料の電子化により、学生にとって学びやすい環境が形成されたと思います。私たちの研究室が担当する教育の中で、最も比重が高いのが肉眼解剖学・神経解剖学です。医学類の学生にとって、解剖学実習は人体の構造を学ぶとともに、大学生から医学生に意識が変革される重要な機会です。解剖学実習では昨年度導入したTA制度を継続して導入し、先輩によるM2学生の指導を行っています。献体事務室には2022年4月から水谷慶が新たに職員として加入し、解剖実習でも学生の指導を行ってもらっています。変化が激しい医学教育の中にあって、本学の解剖学教育の制度設計を継続的に模索していきたいと考えています。

研究室内では、2023年3月をもって永く筑波大学の解剖学教育に携わった増田知之准教授(元解剖学・神経生物学研究室准教授)が目白大学教授として転任しました。2023年7月から佐々木助教が准教授に昇任しました。2023年4月から生物学類のKさん、医療科学類のKさんが卒業研究生として研究室に参加しました。また医学類の研究室演習で3名の学生(Hさん、Nさん、Yさん)が参加しました。2024年は、さらに新たなスタッフと学生を迎える予定です。若い力とともに研究の充実を図っていきたいと考えています。現在も、学類生・大学院生・研究員の参加を募っています。私たちの研究室で研究を行ってみたい方は、ぜひご連絡ください。

物理学者の湯川秀樹先生は「一日生きることは、一歩進むことでありたい。」という言葉を残されています。2024年も研究と教育が進むよう、さらなる工夫と努力を重ねる所存です。先任の先生方が構築してきたもの、これまでに蓄積したものを血肉として、新たな未来を開拓したいものです。

本年も、ご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2024年 初春 解剖学・神経科学研究室 スタッフ一同

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