第268回つくばブレインサイエンスセミナーが開催されます

第268回つくばブレインサイエンス・セミナー (2022年5月開催)

長谷川 恵美(Emi Hasegawa) 先生(筑波大学医学医療系)

『REM睡眠開始における扁桃体基底外側核のドーパミンシグナルの役割』

2022年5月24日(火)18:30からオンサイト講演(予定)

Abstract

睡眠サイクルは、REM睡眠とNREM睡眠を交互に繰り返すという特徴的な機能を持っている。しかしながら、この睡眠サイクルがどのようにして生成されるのか、そのメカニズムはまったく分かっていなかった。私たちは、NREM睡眠中に扁桃体基底外側核(BLA)にてドーパミンレベルが周期的に一過性に上昇すると、NREM睡眠が終了し、REM睡眠が開始されることを見つけた。光遺伝学的手法を用いて、NREM睡眠中にBLAにて腹側被蓋野・ドーパミン作動性(VTA-DA)ニューロンの神経終末を一過的に活性化させると、REM睡眠の開始が促進されるとともにREM睡眠量が増加した。同様にして抑制すると、REM睡眠の開始が抑制され、REM睡眠量が減少した。ドーパミンは、BLAのドーパミン2受容体を発現している神経細胞に作用し、NREM睡眠からREM睡眠への移行することが明らかにした。さらに、このメカニズムは、ナルコレプシー患者におけるカタプレキシー発作にも関与していることが分かった。これらの結果から、NREM-REM睡眠移行の引き金に、NREM睡眠中における扁桃体のドーパミンレベルの一時的な上昇が重要な役割を果たしていることが明らかになり、睡眠サイクルの生成に関与している可能性が示唆された。

https://www.md.tsukuba.ac.jp/tbsa/

つくばブレインサイエンス協会(TBSA)では、毎月、神経科学をテーマにセミナーを行っております。
医学、生物学、心理学、工学といった幅広い分野から専門の先生方をお招きし、最先端の内容を他の分野の方々にもわかりやすく解説していただいております。
セミナーは無料で公開されていますので、どなたでもご自由にご参加いただけます。
なお、このセミナーは筑波大学大学院修士課程フロンティア医科学学位プログラムとの共催です。(Web siteより抜粋)

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