フロンティア医科学学位P大学院生がBCNP2026で研究発表しました

2026年10月30日から11月1日まで、栃木県宇都宮市のライトキューブ宇都宮で、BCNP2026合同年会が開催されています。本大会は、第48回日本生物学的精神医学会年会、第36回日本臨床精神神経薬理学会年会、第56回日本神経精神薬理学会年会、第10回日本精神薬学会総会・学術集会の4学会による合同開催です。「多様性と調和が拓く精神・神経疾患研究の新時代」をテーマに、基礎研究から臨床診療、薬物療法、社会的支援まで、幅広い領域を結ぶ学術交流の場となっている印象でした。ライトキューブ宇都宮は宇都宮駅と直結の好アクセスで、新幹線を降りてすぐに到着することできました。

精神・神経疾患の理解には、分子や細胞の働きだけでなく、神経回路、行動、生活環境など、さまざまな水準からの検討が欠かせません。本大会の特色は、基礎・臨床研究者、医師、薬剤師らが集まり、それぞれの専門性を持ち寄って共通の課題を議論できる点にあります。病態の解明を診断や治療へつなげるとともに、臨床現場で生じる疑問を基礎研究へ還元することが、大会全体を貫く重要な視点となっていると感じました。

プログラムには、特別講演、教育講演、シンポジウム、ポスター発表などが組まれています。合同年会指定企画では、睡眠と脳、精神疾患と神経疾患に共通する病態機序、行動変容のメカニズムなどが取り上げられていました。また、自閉スペクトラム症を理解する新たな研究手法、神経発達症のバイオマーカー、精神科薬物療法の副作用への対応など、基礎と臨床の双方に関わるテーマが並びます。若手研究者の育成・交流企画も設けられ、次世代を担う研究者が専門分野を越えて学ぶ機会が用意されていました。

私たちの研究室からは、10月30日のポスター発表で、サイトカイン受容体と脳発達に関する2演題を発表しました。医療科学類生IとスタッフSによる演題では、初代培養細胞におけるIL17A受容体の分布に着目しました。フロンティア医学学位プログラム大学院生Kによる演題では、受容体発現の発達変化と、母体の免疫応答が仔の大脳皮質に及ぼす影響を検討しました。どちらも免疫系と神経系の接点から脳の発達を捉える研究です。分子の局在や組織構造を調べる解剖学的研究を、精神・神経疾患の病態理解へどう結び付けるかを考えるうえで、本合同年会は重要な交流の機会となっています。ライトキューブ宇都宮のポスター会場は広く、天井が高く、開放的な空間に設定されており、快適な環境の中でプレゼンテーションを行うことができました。大学院生Kは、3回目の学会発表となりました。足を運んでくださった先生方に感謝します。

  • Kentaro Itagaki, Asumi Kubo, Kenyu Nakamura, Yui Kurama, Sae Sanaka, Sara Kamiya, Momo Morikawa, Takashi Iwata, Yosuke Take, Tetsuya Sasaki. Axonal and Dendritic Localization of IL-17RA as a Structural Basis for Developmental Neuroimmune Signaling. 2026.10.30-11.01. BCNP 2026 Annual Contract Conference. Utsunomiya.
  • Yui Kurama, Sara Kamiya, Sae Sanaka, Kenyu Nakamura, Asumi Kubo, Kentaro Itagaki, Momo Morikawa, Suguru Iwata, Tetsuya Sasaki, Yosuke Takei. Spatiotemporal Expression of IL-17 Receptors in the Developing Cortex and Thalamocortical Dysregulation Induced by Maternal Immune Activation. 2026.10.30-11.01. BCNP 2026 Annual Contract Conference. Utsunomiya.


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