九月末になりました。夏の強さを宿した陽射しと、秋の深まりを告げる風とが交錯し、季節の境い目ならではの趣が漂います。朝夕にはひんやりとした空気が立ちこめ、虫の音がひときわ澄み渡る一方で、昼の残暑はまだ肌を焦がします。そんな不安定さこそが、夏と秋の入れ替わりを告げる九月末の魅力かもしれません。
田に目をやれば、黄金に実った稲穂が重みを帯びて頭を垂れ、収穫を待つ静かな緊張感が広がっています。畦道には赤々と彼岸花が咲き誇り、その色彩は一抹の哀愁と生命の力強さを同時に物語ります。この頃、昼の短さが意識されはじめ、夕暮れの訪れは日ごとに早まります。西の空が茜から群青へと染まる瞬間、過ぎ去った夏を惜しむ心と、新たな秋を迎える期待とが入り交じります。長月の終わりは、時の流れをしみじみと感じさせ、人々の胸に静かな余韻を残します。
本日は、ラボセミナーでM5の学生が研究報告を行いました。スタッフがあれこれ指示しなくても独立して研究を考えて進めて下さります。セミナーは医学類の臨床実習が開始され、また医療科学類医療科学主専攻の臨床実習も進行中なので、参加人数が少し少なめでした。水曜日から開催される筑波会議2025のために、ポスターの印刷も行いました。
豊饒な秋に、一緒に研究いかがでしょうか?卒業研究生、大学院生、新医学専攻、研究室演習参加学生を募集しています!






草葉には玉とみえつつわび人の袖の涙の秋のしら露
秋風の吹き上げにたてる白菊は花かあらぬか浪のよするか
菅原道真