解剖学と生理学を融合した17世紀の医師 レイニエ・デ・グラーフ

レイニエ・デ・グラーフ(Regnier de Graaf、1641年7月30日生 – 1673年8月17日没)は、17世紀オランダの医学者・生理学者であり、近代生殖生物学の先駆者として知られています。彼は女性の卵巣に存在する構造を詳細に記述し、後に「グラーフ卵胞」と呼ばれるようになりました。この発見は、卵子の形成過程に関する理解を大きく前進させました。また、犬の膵管にカニューラを挿入して膵液を採取する実験を行い、膵臓の分泌機能を明らかにしたことでも知られています。さらに、彼は初期の注射器を用いて臓器や血管に染色液を注入し、構造を可視化する革新的な方法を導入しました。これは顕微鏡技術が未発達だった時代において極めて先進的なアプローチでした。1673年に、レーウェンフックの顕微鏡が王立協会に報じられていますが、グラーフは解剖学への顕微鏡の応用にいたっていなかったと考えられているそうです。彼の研究は解剖学と生理学を結びつけ、後の実験医学に多大な影響を与えました。32歳の若さで亡くなりましたが、彼の功績は現代医学においても高く評価されています。

本日は、CBTを8月に控えたM4学生が標本の観察とプラスミド抽出実験を行ってくれました。暑い中、コンスタントに実験を進めていただきありがとうございます!

グラーフ卵胞(英:Graafian follicle)または成熟卵胞(英:mature follicle)とは、排卵前の一次卵母細胞卵母細胞)を含む発達したかなり大きな卵胞で、最大で直径2cmにも達する。名称は発見者のライネル・デ・グラーフに由来する。9番がグラーフ卵胞に該当する(Wikipedia)

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