学術院共通専門基盤科目「こころの神経科学」開講します

2022年度 学術院共通専門基盤科目「こころの神経科学」が開講します。9月22日と23日の集中講義になります。

「こころ」の理解は、古代より人類の根源的な課題である。脳を「こころの座」とし、その働きを科学的に探る挑戦は「神経科学」という学問領域を生んだ。現在、神経科学は、分子生物学、細胞生物学、解剖学、生理学、心理学、行動学、薬理学、臨床医学、工学、経済学、社会科学等を包含する極めて広範な学問領域として発展を続けている。本科目では、神経科学の基本的概念を解説し、神経科学を基盤とした「こころ」を理解するための研究の手法と成果について概説する。さらに、これらの成果を応用し、社会へ還元するための可能性を紹介する。

10人の研究者による2日間の集中講義(全10回)形式で開催されます。当研究室のスタッフも参加します。

履修条件:学内限定。学習意欲があること。10 回の講義内容に関連した小テストの提出が必須。

【第1日目】 9月22日(木)

1限 神経科学の基礎 Fundamentals of Neuroscience
佐々木 哲也(ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. T. Sasaki
イントロダクション、ニューロン、グリア、発生、発達、遺伝子、大脳皮質
2限 読み発達の神経科学 Neuroscience of Reading development
三盃 亜美(ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. A. Sambai
発達性ディスレクシア、読みモデル、語彙処理、非語彙処理、左紡錘状回
3限 随意運動の神経科学 Neurosciense and voluntary movement
國松 淳 (ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. J. Kunimatsu
眼球運動、タイミング、大脳基底核、小脳、霊長類
4限 ヒト睡眠の神経科学 Neuroscience of Human Sleep
阿部 高志 (ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. T. Abe
レム睡眠,徐波睡眠,脳波,記憶,情動
5限 精神栄養学と精神科画像研究 Nutrition and Neuroimaging for Psychiatry
太田 深秀 (ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. M. Ota
MRI、脳腸軸、腸内フローラ

【第2日目】 9月23日(金)
1限 意思決定の神経科学 Neuroscience of Decision Making
松本 正幸 (ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. M. Matsumoto
報酬、ドーパミン、電気生理学、光遺伝学
2限 感覚と知覚の神経科学 Neuroscience of Sensation and Perception
綾部 早穂 (ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. S. Ayabe-kanamura
匂い、嗅覚、味、味覚、快不快、記憶、情動
3限 記憶と学習の神経科学 Neuroscience of Memory and Learning
山田 一夫 (ニューロサイエンス学位プログラム)Prof. K. Yamada
行動、記憶、空間認知と空間記憶、学習、神経回路、海馬、シナプス伝達
4限 人間工学と神経科学 Neuroscience and Ergonomics
岩木 直 (ニューロサイエンス学位プログラム:連携大学院) Prof. S. Iwaki
認知、行動、ストレス、疲労、脳機能イメージング(fMRI)
5限 攻撃性の神経科学 Neuroscience of Aggression
高橋 阿貴 (ニューロサイエンス学位プログラム) Prof. A. Takahashi
攻撃行動、セロトニン、光遺伝学、行動遺伝学、神経回路、まとめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください