第267回つくばブレインサイエンス・セミナー が開催されます

第267回つくばブレインサイエンス・セミナー が開催されます。

つくばブレインサイエンス協会(TBSA)では、毎月、神経科学をテーマにセミナーを行っております。
医学、生物学、心理学、工学といった幅広い分野から専門の先生方をお招きし、最先端の内容を他の分野の方々にもわかりやすく解説していただいております。
セミナーは無料で公開されていますので、どなたでもご自由にご参加いただけます。
なお、このセミナーは筑波大学大学院修士課程フロンティア医科学学位プログラムとの共催です。

2022年2月22日(火)午後6時からオンライン講演(双方向型)

下記URLから視聴できます。                     
https://us02web.zoom.us/j/86912775041?pwd=eTdRODBGbVcwUW5NZm42NjVzQ2Z4dz09

演題『脳神経系ゲノムの動的な変化と精神疾患』

演者 仲地 ゆたか(Yutaka Nakachi) 先生(熊本大学大学院 生命科学研究部 分子脳科学講座

要旨

 我々は、環境要因などで後天的に脳神経系のゲノムに生じる動的な変化に着目して精神疾患の原因と病態の解明を目指している。様々なメカニズムによってゲノムに動的な変化が生じうるが、我々は特にDNAのメチル化状態におけるエピジェネティックな変化に着目し研究を進めている。その中でもセロトニントランスポーター遺伝子のプロモーターにみられる多型について、DNAメチル化状態を通じて精神疾患の病態に関係している可能性について本会で紹介する。セロトニントランスポーターは脳神経細胞のシナプス間隙で神経伝達物資セロトニン濃度の調節を行っており、抗うつ薬の主要な標的分子であると考えられている。このプロモーター領域では反復配列の多型(5-HTTLPR)やDNAメチル化状態に個人差の見られる部位が存在し、これらの多型やDNAメチル化状態がセロトニントランスポーター遺伝子発現や脳部位の体積に影響を与えている可能性を報告している。また、加齢によるうつや認知症との関連についても、高齢者集団での5-HTTLPR多型とDNAメチル化状態について大規模コホートデータを利用した解析を現在進めている。加えて、精神疾患に関連したゲノムの動的な変化を引き起こす他のメカニズムとして、転位因子の新規挿入による体細胞変異についても同様に着目しており、新しい実験技術とバイオインフォマティクス解析手法の開発を進めているので、その一部についても併せて紹介する。

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