第20回人類学関連学会協議会(CARA)合同シンポジウムに参加しました。CARAは、日本人類学会、日本生理人類学会、日本文化人類学会、日本民俗学会、日本霊長類学会の5学会によって構成される組織です。年に一度開催される合同シンポジウムは、人類にかかわる主要テーマについて、5学会が分野の壁を越えて対話、討論を行うものです。
第20回人類学関連学会協議会(CARA)合同シンポジウム「情報―伝達手段の変容と適応―」
日時:2025年12月13日(土)13:30~16:30
会場:場所 京都産業大学むすびわざ館ホール
〒600-8533 京都市下京区中堂寺命婦町1-10
https://www.kyoto-su.ac.jp/facilities/musubiwaza/
主催:日本民俗学会
共催:日本民俗学会談話会、京都民俗学会
開催趣旨:
情報の授受や選択、コントロールは生物一般にみられる特性である。古代から現代に至るまで、人類における情報伝達の方法は多様であり、口承、文字、印刷、そしてデジタルメディアといった手段が用いられてきた。現代においては、インターネットやソーシャルメディアの普及により、情報の伝達速度と範囲が劇的に拡大した。しかし、この急速な変化は、新たな課題も生み出している。
AIの登場によって人類社会の再構成が進行するのではないかという予感が高まる現在、分野を超えた対話と討論を通して、人類が情報をどのように伝達し、共有してきたか、その手段の変遷と現代社会における適応について議論を深めたい。
プログラム:
◇開会挨拶 大石泰夫(日本民俗学会会長)、趣旨説明 村上忠喜(日本民俗学会)
◇講演
・「生物人類学の視点からAI時代における人間らしさを探る」
松前ひろみ(日本人類学会)
・「通じあう体と心—ヒトとチンパンジーの比較認知発達科学のアプローチから分かったこと」
ユリラ(日本霊長類学会)
・「デジタル環境における社会的認知の変容と適応」
申㽋敬(日本生理人類学会)
・「フィジーのろう者の情報伝達における〈いま・ここ〉性」
佐野文哉(日本文化人類学会)
・「情報としての「虫の知らせ」:未来の圧縮とデコーディングにまつわる民俗的思考」
廣田龍平(日本民俗学会)
