修士課程における研究活動は、学部時代の学習とは大きく異なる難しさがあります。明確な答えのない課題に自ら挑み、仮説を立て、試行錯誤を重ねて結果を導く過程では、根気と柔軟な発想が不可欠です。さらに、論文執筆や学会発表など、成果を自らの言葉で発信する力も求められます。後輩に実験を教えることも必要様です。限られた時間の中で研究を進めながら、就職活動や生活との両立を図る必要があり、そのバランスを取ることは容易ではありません。かつてスタッフもそうでした。どん底の不景気の中での就職活動は難しかったです…
最近は、企業の採用活動やインターンシップの早期化が進み、修士1年の段階から就職を意識した行動を求められるようになっています。またカリキュラムも厳格になっており、多くの講義への出席やレポート提出も求められています。その結果、研究に十分な時間を割けず、集中力やモチベーションを保つことが難しくなる学生も増えているように思います。研究室での成果と将来設計の間で葛藤しながらも、限られた時間の中で自らのテーマに真摯に向き合う経験が修士課程の大きな成長の糧となることを願います。


