夏早し、六月下旬の記

例年にない早き暑さに、六月の空はすでに真夏の様相を帯びています。梅雨の余韻をわずかに残しながらも、重く湿った空気は日ごとに陽炎をまとい、街路樹の葉は静かに熱気を抱いています。蝉の声すら待たずして、昼下がりの陽は照りつけ、肌を焦がす暑さが日常となりつつあります。季節の歩みを急かすかのように、紫陽花は色褪せ、夕暮れの風にも涼やかさは乏しく、夜にはなお熱が籠もります。「夏来る」と声高に告げるかのごとく、昼夜を問わず汗を誘うこの陽気。六月下旬、まだ夏の入口であるはずなのに、心は早くも真夏に飛び込んだようです。

かつては、もう少し穏やかであった六月が、今年は駆け足で過ぎていきます。季節の調べも変わりゆくことを、改めて感じさせる、そんな六月末です。先週までの実習のまとめ(毎回、しっかりとまとめられた記録シートを提出してくれた記録係の方、ありがとうございます)と次の実習の準備をしながら、学生たちの学会発表や次の実験の準備を頑張る週末です。

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