Final Distance

2024年度が本日で終わります。週末の暖かな気候とは打って変わって、研究棟の窓を開けると冷気が入り込んできます。本日は、医学類と生物学類の学生が、お互いに実験を教えあっていました。齢を重ねたときに、ふとこの時間を思い出していただければ、と感じました。学生の成長を身近で見ることができるのは大変喜ばしいです。

春休み中のキャンパス内は卒業生または新入生とそのご家族が構内を歩く姿が見られます。昨年末に、「年が明ければ怒涛の学位審査、卒業研究発表会、公聴会などでバタバタし、気がつけば3月になり、若い人が本学を旅立っていく後姿を眺めることになるでしょう。」と書いた通りになりました💦

2024年度は多くの挑戦をしました。多くの失敗もしました。困ったことも多くあり、打てるだけの手を打っても、事態はよくならず、自らの不甲斐なさを悲しく感じたことも多くありました。新しい才能との出会いに喜べば、大きな才能との別れもありました。体力は落ち、なんとかしなければと気ばかりが焦ります。研究も教育も、自らが学生の時とは大きく変化しており、定石が通じなくなっています。今年は解剖学・神経科学研究室の創立10周年を迎えます。天空を舞う若い大鳳の羽ばたきを仰ぎ見るとともに、自らの牙を研ぎ澄ますことを怠らないようにしたいと思います。

なぁ花本君
教師になんぞなるもんじゃないな
どんなに可愛がっても相手は卒業してゆくばかり
見送るだけの人生じゃ
卒業してしまえば次に会うのは何年も先
ヘタすりゃ2度と会う事もない
いったい教師というものは…
永遠に卒業できない
学校の亡霊のようなものなんだろうかの?
なぁ

ハチミツとクローバー 5より
https://www.shueisha.co.jp/books/reader/main.php?cid=4088651391

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