永遠の闇の中で-Dans les ténèbres éternelles.

昨日故障した研究室の空調は修理予定ですが、まだ機能回復していません😢実験室は、機材の放熱で暖かいのですが、教員居室は冷え冷えしています。さらに別室の空調も故障していることがわかりました。大きい窓は採光性がよく日中は暖かいのですが、夜になると放熱性もよく、室内が寒くなりやすいようです。常陸野の冬は東京よりも冷え込みます。もうすぐ冬至で、日の出から日没までの日中が最も短かいのを肌で感じます。

研究棟の近くに学生寮があり、1限前の時間帯は冬の陽光を浴びながら体育芸術棟や2学に大急ぎで向かう学生たちが多くみられます。年が明けると、卒業論文の提出や学位審査があり、落ち着かない日が来ることと思います。あっという間に卒業式や修了式が来て、一回り大きくなった学生たちの後姿を見ることでしょう。願わくば、学類卒業や大学院修了の際には、笑って身近にいる学生たちが研究室を巣立っていく姿を見送りたいものです。

秋ABの試験とレポート提出が迫っていて、生物学類2年生の方は今日も忙しいようでした🐗試験の準備はどうかと訊いてみたところ、「大ピンチです!」とのことでした💦来週の研究発表も頑張ってほしいです。医学類も24日と25日に試験があるので、M3の学生たちは心穏やかではないと思います。

冬の太陽が西の空に沈むころに、医学類の学生の方が研究室に来て、実験データの解析をしてくださいました。さらに星が瞬く夜になって、臨床実習を終えたM4の学生の方や医学棟で顕微鏡観察を行っていた生物学類の学生が研究室に戻ってきました。解析方法について皆で考えている様子は「研究室」のあるべき姿と思います。学生が多いと教えあったり、一緒に勉強したりできてよいものです。スタッフは、相変わらず書類と格闘する必要がありますが、先端が曲がったピンセットを研ぎながら(自分が学生の時は日常的にやっていました)、学生たちがDiscussionする様子を眺めることができました。

「明けない夜はないけれど、目を覚まさなければ朝は来ない」と20年ほど前に目にしました文章です。冬の長い夜の美しさを想いながら、それでも自らの覚醒を促し、新しい未来を学生たちと描きたいと思います。

 二ひきかにの子供らが青じろい水の底で話していました。
『クラムボンはわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
『クラムボンはねてわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
 上の方や横の方は、青くくらくはがねのように見えます。そのなめらかな天井てんじょうを、つぶつぶ暗いあわが流れて行きます。

「やまなし」(宮沢賢治)

(2024年12月18日掲載)

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