「アレルギー・リウマチ性疾患 (Allergy and rheumatic diseases)」誌に下記の総説が掲載されました。編集部から、冊子体が届きました。
Kamiya S, Sanaka S, Kubo A, Higuchi K, Nakamura K, Sasaki T. Multifaceted Potential of IL-17 Inhibitors: From Skin to Brain. 2025-03. Allergy and rheumatic diseases. Vol. 45. No.2. 72-73.
インターロイキン17(IL-17)経路は、乾癬などの自己免疫疾患から自閉スペクトラム症(ASD)まで、幅広い疾患の病態に関与していることが明らかになってきた。本総説では、IL-17経路を中心に、これらの疾患における最新の知見を概観し、免疫学的アプローチの可能性と課題について議論する。






関節内に存在する滑膜という組織が異常増殖することによって関節内に慢性の炎症を生じる疾患で、進行すると関節が破壊され様々な程度の機能障害を引き起こします。関節症状に加えて貧血や微熱、全身倦怠感などの全身症状を合併することもあります。(日本外科学会HPより)
関節リウマチの病態は、自己免疫疾患と考えられています。自分の身体の一部を自分のものではないとして、これに対する抗体をつくって反応をおこしてしまい、このために関節液をつくる滑膜という組織にリンパ系細胞が集まって反応がおこります。そして、滑膜はさまざまな破壊物質の産生工場となって、しだいに自分の軟骨や骨を破壊してゆきます。重症の場合には、関節は固まったり、逆にゆるんで大きく変形したりします。そして最終的に関節が破壊されつくすと、変形を残して炎症はおさまります。

