科学技術振興機構(JST)のプレプリントサーバーJxivにプレプリントを掲載しました。
Chikako Sakamoto1,2, Sae Sanaka1,2, Sara Kamiya1,3, Asumi Kubo1,4, Kenyu Nakamura1,2, Koki Higuchi1,2, Tetsuya Sasaki1,4,5*
インターロイキン17A(IL-17A)は、免疫応答と組織恒常性の維持において重要な役割を果たす炎症性サイトカインである。IL-17Aの発現はRORγtなどの転写因子による厳密な制御を受け、主にTh17細胞やγδT細胞、自然リンパ球から産生される。IL-17Aは、IL-17RA/RCヘテロ二量体受容体を介してシグナルを伝達し、NF-κB経路やMAPK経路を活性化する。近年、中枢神経系における機能も注目を集めており、多発性硬化症や自閉スペクトラム症との関連が報告されている。また、IL-17A阻害薬の開発も進展し、特に自己免疫疾患で高い治療効果を示している。本総説では、IL-17Aの分子特性から臨床応用まで、最新の知見を概説する。
