医学医療系 解剖学・発生学研究室の高橋智先生との共同研究成果が論文として発行されました。
Tetsuya Sasaki, Rei Nagata, Satoru Takahashi, and Yosuke Takei.
Effects of RORγt overexpression on the murine central nervous system. Neuropsychopharmacology Reports. 2021-02. in press.
免疫反応が、精神疾患病態において重要な役割を果たす知見が集まりつつあります。ヘルパーT細胞サブセットであるTh17細胞による免疫反応は、統合失調症・自閉スペクトラム症など様々な疾患への関与が示唆されています。T細胞特異的にRORγt(核内受容体レチノイン酸受容体関連オーファン受容体γt:Th17細胞の分化に不可欠)を過剰発現させた遺伝子改変マウス(RORγt Tgマウス)の中枢神経系と行動の解析を行いました。。本Tgマウスは野生型マウスと較べ、腸管におけるIL-17A mRNA発現量・血中IL-17A濃度が高値を示しました。また、記憶の形成に重要な海馬におけるミクログリア密度の減少・iba1活性の低下、不安傾向が高いことを見出しました。本研究成果は、精神疾患に対する新しい治療法の開発・創薬研究に応用できることが期待されます。

本論文は、プレプリントして昨年発表されました。
Rei Nagataさんは、国際基督教大学のCampus-in-Campus制度で本研究室で卒業研究を行いました。本研究は、その研究成果を含んでいます。
*高橋先生の研究室ウェブサイトにも掲載いただきました。ありがとうございます!
*筑波大学よりプレスリリースされました(2021年2月12日)。
*TSUKUBA JOURNAL (英語版)に掲載されました(2021年2月17日)。
*日本の研究.comに掲載されました(2021年2月12日)。
*QLifeProに掲載されました。
*医学医療系研究トピックスに掲載されました。


●医学医療系研究トピックス


“解剖学・発生学研究室との共同研究成果が論文になりました。” への4件のフィードバック