あけましておめでとうございます。
当研究室も、今回で5度目のお正月を無事迎えることができました。この場を借りて、旧年中お世話になった方々にお礼を申し上げます。
昨年は、前期(修士)2年の當銘がIL-17による流産の病態についてここ数年の研究をまとめ、筆頭著者としてExperimental Animals誌に論文を掲載しました。また、同じく前期2年の李は、苦労しながらデータを蓄積し、母体免疫反応がセロトニンニューロンに及ぼす影響の詳細を明らかにしました。これも本年度中に論文になることと思います。また、昨年秋に中国から来日し研究室に参加した鮑は、大学院入試の勉強をしながら実験に毎日奮闘しています。私たちの研究室に共通したキャラクターは、今のところ『真面目』だと思います。必ずしも平坦な道ではありませんでしたが、みな真面目に誠実に頑張った1年でした。
さて、4月より、『ニューロサイエンス学位プログラム』がスタートします。これまでの感性認知脳科学専攻の『神経科学領域』『行動科学領域』が母体となり、従来の学際的な特色を残しつつ専門性を深め、神経科学のエキスパート育成を目指す新しいプログラムでありまして、基礎から臨床までカバーする多くの教員が参加しています。詳細は以下のURLをご覧ください。
https://www.kansei.tsukuba.ac.jp/~neurosp/
当研究室はこの『ニューロサイエンス学位プログラム』に全面的にコミットして活動する予定です。ニューロサイエンスのプロフェッショナルを目指す多くの学生が参加してくれることを期待しています。
話は変わりますが、私の師匠の廣川信隆先生が雑談をされていたとき、研究者に必要な資質として、①ハードワークを厭わないこと、②楽観的であることを挙げておられました。自分の見聞きした狭い経験からいっても、研究を長く続けている人は確かに①②の性質を兼備しているように思います。楽観性は、安定した精神から産まれ、安定した精神は持続的な活動(ハードワーク)を可能にします。私たちの研究室一同は、今年も、真面目に・楽観的に・持続的に活動したいと考えております。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
2020年 初春 解剖学・神経科学研究室 主任教授 武井陽介
