第107回日本解剖学会関東支部学術集会報告会を行いました

LiによるProgress Seminarと、2019年11月2日(土)に開催された第107回日本解剖学会関東支部学術集会の学会参加報告会を行いました。

演題2 下地幸助(筑波大学)、石田哲夫、志賀隆 慢性的な陽性ストレスがラット脳内アミノ酸代謝に与える影響

神経系のみならず、癌や発生、免疫といった幅広い分野の先生の最先端の発表を聞くことができた。筑波大学志賀研究室所属の下地先生の「慢性的な陽性ストレスがラット脳内アミノ酸代謝に与える影響」の発表は、領域が近いこともあってすんなりと理解できた。先生は従来の研究で扱われている不安や恐怖といった陰性ストレスではなく、喜びや愛情といった陽性ストレスに着目し、ラットにティックリングを行うことで陽性ストレス動物モデルを作成し、脳内のアミノ酸代謝、特にDアミノ酸の代謝変化を調べた。その結果、ティックリング後は全体のアミノ酸量が扁桃体、下垂体で増加し、D型アミノ酸に着目すると扁桃体ではDセリンが、松果体ではDプロリンが増加していた。特にDセリンはNMDA型グルタミン酸受容体のアゴニストであり、ティックリング刺激による扁桃体Dセリン濃度の増加がどのようなメカニズムで生じるのか、そしてDセリンが下流にどのように作用するのか、続報が待たれる。(報告者:ST, PB)

演題3 柴田 秀史(東京農工大) ラット膨大後皮質におけるvasoactive intestinal polypeptide(VIP)陽性ニューロンの分布

ラット膨大後皮質は、大脳半球内側面に存在する带状回の一部である。29a、29b、29c、30野で構成します。記憶、学習機能に重要の役割がある。VIPというのは抑制性ニューロンの1種類です。VIPにより、他の抑制ニューロンを抑えて、脱抑制によって興奮性ニューロンの発火を調整する。そのため、VIPはRSの中に重要の役割があると推察される。しかし今までVIPはRSの中にどのように分布しているのかまだ解明されていない。本研究では領野ごとに分布が異なることが示され、機能が異なる可能性が示唆された。 (報告者:PB)

Artificial Intelligence Evolution with Digital Consciousness as Tech Concept

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