第114回日本解剖学会関東支部学術集会は、2026年10月24日(土)、昭和医科大学旗の台キャンパスで開催されます。大会長は同大学歯学部口腔解剖学講座の野中直子先生が務め、医学・歯学をはじめとする幅広い分野の研究者や学生が集い、研究成果の発表と討議を行います。
本集会では、4つの一般演題セッションに計22演題が組まれ、特別講演とともに多彩な研究が紹介されます。細胞膜の修復や組織の発生、神経回路の機能、人体の構造と変異、疾患の病態、さらには医学史まで、解剖学の広がりを示す内容です。分子・細胞レベルの解析と、組織や個体を対象とする形態学的研究が同じ場で議論される点も、この集会の特色です。午前のセッションでは、骨格筋線維膜の修復、小胞体由来膜による細胞膜修復、器官形成における細胞死、骨髄の脂肪化などが取り上げられます。神経科学分野では、マーモセットの脳腸連関、発達期大脳皮質における免疫関連分子の発現、呼吸中枢の神経細胞、樹状突起形成、社会ストレスと末梢代謝、脳損傷時の免疫細胞制御など、神経系と全身の関係に迫る研究が発表されます。
筑波大学医学医療系解剖学・神経科学研究室からは、フロンティア医科学学位プログラム大学院生のKさんが高騰発表する予定です。特別講演では、昭和医科大学医学部法医学講座の城祐一郎教授が、松橋事件を題材に司法解剖における計測の重要性を論じます。身体に残された損傷をどのように観察し、測定し、解釈するかという問題を通じて、解剖学的所見の正確さが社会的判断に関わる重みを考える機会となります。
午後には、肘筋の支配神経、口蓋の発生、顔面動脈の変異、内閉鎖筋の構造など、臨床に関わる解剖学的研究が続きます。さらに、熱暴露による多臓器障害、心臓伝導系に関連する画像解剖、レチノイン酸の分布、膵嚢胞性腫瘍、森鴎外と野口英世に関係する解剖学講義の歴史も扱われます。学生や若手研究者が専門領域を越えて学び、観察に基づく問いを深める交流の場となることが期待されます。






