2025年度医学群医学類「機能・構造と病態I_#3解剖学」開講します

2025年5月より、医学群医学類M2「系統解剖学講義・実習」が開講されます。運動器の構造と機能の理解、胸部・腹部・骨盤内の諸器官の形態と立体的位置関係、血管・神経の分布を学習し、人体構造理解への基礎を作ることを目指します。

*系統解剖学実習は、薬理学試験の翌週(土日をはさんで)から開始になります。解剖学は覚えることが多く、全体に実習の予定がタイト(5日間×約6週間)なので、余裕をもって予習をしておくことをお勧めします。実習を乗り切るには体力が必要なので、自己管理も重要です。

*中間試問までは、運動器・神経系の学習・剖出が中心となります。講義、骨学実習、系統解剖実習の内容のつながりを意識して勉強してください。

*実習の時間を有意義なものにするためには、十分な予習が欠かせません。解剖は、体表から体内(中心部)に向かって進みます。剖出の過程で失われてしまう構造もあるため、先(次の作業)を見越して作業を進める必要があります。

*2022年度から、実習のサポートをしてくださるM3~M6の学生の方を募集しています。内容に興味がある方は、スタッフanatomyneuroscience@gmail.comまでご連絡ください。

解剖学について

「解剖学という基礎」(東京大学名誉教授 養老孟司先生)

「解剖実習室へようこそ」(監修:廣川信隆先生 著:前田恵理子先生)

「解剖学教室へようこそ」(東京大学名誉教授 養老孟司先生)

筑波大学の系統解剖実習

解剖学教育は、筑波大学医学医療系 献体事務室 (筑波大学白菊会事務局)の瀬谷祐一技術員矢部一徳技術員、水谷慶技術員と協力して行っています。系統解剖学実習では、吉原雅大先生 (筑波大学 医学医療系 生命医科学域 解剖学・発生生物学研究室)と協力しています。また非常勤講師として増田知之先生(目白大学 保健医療学部 教授)および野上晴雄先生(日本保健医療大学 保健医療学部 教授)、本間典子先生(国立看護大学校 教授)にご指導いただいています。

教科書

解剖実習の手引き」 改定11版 寺田春水、藤田恒夫著 南山堂 ¥7,884
プロメテウス解剖学コアアトラス」第3版 坂井健雄 医学書院 ¥10,260
 または「解剖学カラーアトラス」 第9版 Rohen、横地ほか 医学書院 ¥12,960

解剖実習の手引きは広く使われている教科書だが、すべての知識が一様に記述されていて、大事なポイントがわかりにくい。また図が、平面的であり体内の立体的なイメージを把握するのが難しいことがある。アトラスを参照することで理解が深まる。「プロメテウス解剖学コアアトラス」は図が美しく、詳細な説明が掲載されている。一方で、イラストで構成されているため、剖出の際に参考するには難しいこともある。Rohenの「解剖学カラーアトラス」は写真が多数掲載されており、剖出の際にとても参考になる。剖出対象がどのような構造体なのか把握するのに役立つ。

参考書

骨学実習の手引き」 寺田春水、藤田恒夫著 南山堂

骨学を網羅的に取り扱う良書である。「解剖実習の手引き」と対にして勉強すると理解が深まる。

グレイ解剖学 原著第4版 電子書籍付(日本語・英語)」Richard L.Drake (著), A.Wayne Vogl (著), Adam W.M.Mitchell (著), 秋田恵一 (翻訳) エルゼビア・ジャパン株式会社

きれいな解剖図と詳細な記述が掲載されている。解剖の勉強するには良書である。一方で、イラストで構成されているため、剖出の際に参考するには難しいこともある。グレイ解剖学をアトラスとして指定する大学も多い。

ネッター解剖学 フルセット版【電子書籍付】(原書第7版): アトラス・別冊学習の手引き・Bonus Plates」相磯 貞和 (翻訳), 今西 宣晶 (翻訳) ‎ 南江堂 ¥18,700

系統看護学講座-専門基礎分野 人体の構造と機能[1] 解剖生理学 第11版

解剖学と生理学を融合させ、カリキュラムに対応し、学生の理解をより促す構成となっています。人体を、そのはたらきからとらえ、器官系を有機的に結びつけた構成とすることによって、看護学生に必要な解剖学・生理学の知識を網羅し、かつ興味をもちながら体系的に理解できる内容を目ざしました。第1章は、器官系から人体を説きおこす新たな構成としました。人体にはさまざまな機能をもつ器官があることを説明し、人体の部位とも結びつけることで、人体のイメージを明確化します。また、ホメオスタシスの概念を、章全体で意識した記述としています。新設の第11章では、看護技術を理解するうえで重要な体表解剖を取り上げました。臨床での実践につながる解剖生理学の知識をコラム「臨床との関連」に記述し、臨床での実践を意識して学習できるよう各所に配置しました。解剖生理学を学習する動機づけと学習意欲の向上につなげます。(医学書院のサイトより抜粋)

看護学分野で広く使われている教科書だが、医学類の学生(特に生物学未履修の方)が人体のイメージをつかむには適している書籍である。

からだがみえる」(メディックメディア) 定価4,290円(本体3,900円+税10%) ISBN978-4-89632-896-7

『病気がみえる』シリーズから誕生した解剖生理の解説書。美麗なイラストで、解剖学も、生理学も「みて、わかる」!シリアル登録で使える購入者特典付き。きれいな図と丁寧な解説があり、電子付録も充実している。

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