第284回つくばブレインサイエンス・セミナーを開催します。奮ってご参加ください。
(※このセミナーは、フロンティア医科学セミナーIの指定セミナーです)
日時:2024年12月23日(月)7限 18:00-19:30
対面会場:睡眠医科学研究棟1F 講堂(オンサイト)
オンライン会場:https://us06web.zoom.us/j/84840884417?pwd=7QL7o168pcsp6GYcQofPJNiS5MxkR1.1
講師:宮坂 藍 先生(国際統合睡眠医科学研究機構・研究員)
講演タイトル:側坐核におけるアセチルコリンとドパミンの協調的な放出が雄マウスの性行動を制御する
雄のげっ歯類は、発情雌に対峙すると、マウントやイントロミッション行動など、様々な行動成分を順序だって表出し、発情雌の受容を促すことで繁殖の成功をめざす。マウント行動の責任領域は解明されつつあるが、行動遷移や繁殖行動自体を司る神経回路基盤は未解明である。性行動場面において、脳内報酬系のシグナル分子であるドパミン(DA)の放出は賦活化される。G protein-coupled receptor activation-based (GRAB)-DA センサーにより、側坐核にて高い時空間分解能で、性行動中の DA 放出パターンを記録すると、性行動の遷移に伴い、顕著なDA動態を示す小領域を発見した。本領域に対し、GRAB-AChセンサーを用いたイメージングや、光遺伝学的手法によるACh/DA 放出の操作実験などを行い、アセチルコリン(ACh)がこの領域の DA 動態と、行動遷移を調整することを見出した。本領域の協調的な ACh-DA 動態は、性行動中の各行動成分の順序だった表出を制御し、延いては繁殖の成功に寄与する。
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