ニューロサイエンスの基礎から応用、
分子から行動・精神機能までを網羅する教育・研究を推進しています

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NEWS

NEW
2021年3月24日(水)に、本学位プログラムのシンポジウムを開催いたします
詳細は、こちらのPDFファイルをご参照下さい
本学の2020年度「教育戦略推進プロジェクト支援事業」に, 私たちの取り組み「 国際基準のニューロサイエンス人材育成」が採択されました(1,400千円)
入学試験に関する情報を追加しました
概要に、「リーダーから」ページを追加しました
ホームページを公開いたしました
Our website has been released in April

EVENTS

Web会議にて新入生オリエンテーションを開催いたしました
The new student orientation was held online on April 15

TOPICS

2020年に掲載したTOPICSはこちら

ストレス時に血液循環を調節する神経機構を発見 ~外側手綱核はセロトニン系を介して自律神経性に血液循環を調節する~


ヒトはストレスに対峙した時、すくんだり逃げたりするなど、その行動を変化させます。それと同時に体内では、ストレスに対応してさまざまな生体反応が引き起こされます。例えば、血圧や心拍数のような体内の血液循環をコントロールする上で重要な要素が変化することが知られています。このような自律神経系の血液循環調節は生命を維持する上で極めて重要で、その異常は自律神経失調症などの病態へとつながることがあります。このため、ストレス環境下における自律神経性の循環調節機構の研究が世界的に進んでいます。本学位プログラムの小金澤禎史助教、松本正幸教授らの研究グループは、ストレス性の刺激に対して興奮するニューロンが存在していることが知られている脳領域である外側手綱核が、自律神経系の活動を調節することにより体内の血液循環を調節しており、脳内のセロトニン系がその調節を仲介していることを明らかにしました。
(本稿掲載日 2021年 4月 1日)

プレスリリース(本学サイト)
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20210330140000.html

Tri Huu Doan, Yuma Sato, Masayuki Matsumoto, Tadachika Koganezawa. Lateral habenula regulates cardiovascular autonomic responses via the serotonergic system in rats. Frontiers in Neuroscience.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnins.2021.655617/full

中脳ドーパミンニューロンの持続発火モードが時々刻々と変化する報酬価値をモニターする


あなたの行きつけのバーで、バーテンダーがあなたのグラスにカクテルを注いでいる場面を想像してみてください。カクテルの量が徐々に増加していきます。カクテルがグラスを満たすまで注がれるとうれしい気持ちになりませんか?これは、徐々に増加していくカクテルの量(つまりカクテルの価値)を、報酬系と呼ばれる脳の領域がモニターしているからだと考えられます。ただ、報酬系の中枢であるドーパミンニューロンは、持続時間が数百ミリ秒しかない一過性の神経活動によって報酬価値をモニターすると言われており、このような短時間の神経活動では持続的に増加するカクテルの価値をモニターすることはできません。感性認知脳科学専攻大学院生の王亜偉さんと本学位プログラムの松本正幸教授らのグループは、ドーパミンニューロンが、その活動を“一過性モード”と“持続性モード”の間で柔軟に切り替えることにより、持続的に変動する価値であっても効果的にモニターする機能を持つことを、サルの実験で明らかにしました。
(本稿掲載日 2021年 3月29日)

プレスリリース(本学サイト)
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20210312140000.html

Yawei Wang, Osamu Toyoshima, Jun Kunimatsu, Hiroshi Yamada, Masayuki Matsumoto. Tonic firing mode of midbrain dopamine neurons continuously tracks reward values changing moment-by-moment. Elife.


「認知症」という呼称に対する家族の不快感に関する解析


Dementiaはかつて「痴呆」と訳されていましたが、差別的な理由から2004年に「認知症」という呼称に変更されました。山中克夫准教授の研究グループは、認知症の人の家族を対象に、実際のところ、現在の「認知症」という呼称が差別感や不快感をどの程度与えているのかについて横断的調査を行い、その成果をBrain and Behavior誌上で発表しました。
調査の結果、「認知症」という用語に不快感を示す家族は全体的に少なく、その意味で用語変更は成功したと考えられますが、不快と感じている家族も相当数存在しており、特に「認知」という略語を「認知症」よりも不快と感じている人は約35%存在していました。さらに、認知症という呼称の印象に影響を与える要因(認知症の人や家族を取り巻く人々に対する心情ほか)についても解析が行われました。
(本稿掲載日 2021年 3月18日)

Katsuo Yamanaka, Naoya Todo, Mutsumi Yoshizawa, Tatsuji Uchida. Cross-sectional survey of the replacement of the Japanese term for dementia: Did it reduce discomfort in family members? Brain and Behavior.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/brb3.2012

紹介ウェブ記事
https://www.carenet.com/news/general/carenet/51559


血液中の免疫分子の過剰が中枢神経系に与える影響が明らかに ~精神疾患発症機構の解明に向けて~


本学位プログラムの佐々木哲也助教、武井陽介教授の研究グループは、血液中の免疫分子の恒常的過剰が脳のミクログリア活性化状態を変化させることを発見しました。 ヘルパーT細胞サブセットであるTh17細胞による免疫反応は、精神・神経系疾患の病態生理に関与することが多くの臨床的研究から示されています。これらの疾患では中枢神経系の構造異常がみられますが、Th17細胞とIL-17Aの寄与については不明のままでした。本研究では、IL-17Aの過剰状態が海馬歯状回のミクログリア活性を抑制することを発見しました。本成果は、精神・神経疾患に対する新しい治療法の開発・創薬に応用できることが期待されます。
(本稿掲載日 2021年 3月18日)

Tetsuya Sasaki, Rei Nagata, Satoru Takahashi, Yosuke Takei. Effects of RORγt overexpression on the murine central nervous system. Neuropsychopharmacology Reports.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/npr2.12162


脳の神経細胞が行う掛け算の仕組みを解明


本学位プログラムの松本正幸教授,山田洋助教らの研究グループは,脳の神経細胞が掛け算を行う仕組みを明らかにしました.具体的には,ヒトと同じように期待値を計算する訓練をした実験動物のサルの脳活動を記録したところ,脳の中の二つの領域(前頭眼窩野中央と腹側線条体)が,期待値を計算していることが明らかとなりました.あたかもヒトが暗算をするように,サルが瞬時に掛け算を行っていることを意味するような脳の神経細胞の活動です.
(本稿掲載日 2021年 2月15日)

プレスリリース(本学サイト)
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20210205140000.html

Hiroshi Yamada, Yuri Imaizumi, Masayuki Matsumoto. Neural population dynamics underlying expected value computation. The Journal of Neuroscience. DOI: 10.1523/JNEUROSCI.1987-20.2020.
https://www.jneurosci.org/content/early/2021/01/11/JNEUROSCI.1987-20.2020/tab-article-info


柔らかいものへの接触が不確定事象への期待を増進する ~社会的ストレスの低減に向けて~


本学位プログラムの武田裕司准教授(連携大学院)の研究グループは,期待を反映する随伴性陰性電位変動の振幅が柔らかいクッションを抱えている時に増大するとともに,ポジティブな社会的フィードバックに対する感情を促進することを発見し,その成果をExperimental Brain Research誌上で発表いたしました.
柔らかいものへの接触は日常生活において容易に実施できる行為であり,社会的なネガティブ感情を軽減することができれば,非常に有効な対処法になります.今後,柔らかいものへの接触による感情の促進・抑制プロセスやその生起要因を明らかにしていくことで,社会的ストレスの低減に役立つことが期待されます.
(本稿掲載日 2021年 1月 7日)

Toshiki Ikeda, Yuji Takeda. Effects of holding soft objects during Cyberball tasks under frequent positive feedback. Experimental Brain Research.
https://link.springer.com/article/10.1007/s00221-020-06000-9



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